高熱にベッド<短&番外>
いつの間にか間近にあった永樹さんの顔は不満一色で。
『隠すなんて卑怯だよ』
「手錠なんて卑怯です…!」
私も負けじと言い返す。
『だって、那子暴れるじゃん』
「それは永樹さんが変な事するから……!」
『変な事…ねぇ……』
永樹さんは私の腕をぐっと押して、隠す事を出来なくする。
『変な事、もっとしようか』
手錠は外される事なく、また唇を奪われ、抵抗出来ないまま甘い時間は過ぎた。
(手錠を使った遊び方、もっと考えないと)
私が息を切らしている間、大魔王様がこんな事を考えてるなんて知る筈もなく。
「はぁ…っ」
また、知る余裕なんてなく。
『ねぇ那子、手錠…好きになれそう?』
「馬鹿……!!」
変態との1日は過ぎていった。