高熱にベッド<短&番外>
とにかくもう限界で。
私は涙を流しながら永樹さんに訴えた。
すると、それは見事に逆効果を生み出してしまい、
『そんな顔されたらもっといじめたくなるでしょ』
「……!」
永樹さんは私の涙を拭う。
しかし逆効果は更に逆を生み、
『でも、我慢出来ない』
その一言を最後に私の唇には甘い刺激が降り注ぐ。
『窒息しても俺が人工呼吸してあげるからね』
これはきっと何がなんでも唇を離さないから、と言う永樹さんの宣言で。
「馬鹿…っ」
こんな事を言いながらも、結局は口だけで、キスに酔い痴れている自分がいて。
もっともっと
と、貪欲な自分がいる。
「ふっ…」
それはきっと永樹さんにもバレてて、隠すことなんで出来なくて。
それに、永樹さんだって同じ筈。
『禁欲もたまにはいいね』
永樹さんの意地悪を吐く時間は、私にとって酸素補給時間で。
『だって、その先の快楽が極上に感じる』
でも、こんな言葉を吐かれては、息を吸う事もままならない。
『凄く、興奮するね』
巧みに私の興奮をそそる。
「んんっ…」
再開されたキスは先程の酸素補給なんかじゃ足りない程激しいもので。
私はもう、強気に反論するなんて不可能だった。