高熱にベッド<短&番外>
俺提案の禁欲。
那子がダイエットしてるって聞いて思いついたんだ。
いつも求めてばかりの俺が、禁欲なんてしたらどうなるんだろなって。
那子はどうするのかなって。
もしかしたら……なんて事も希望として浮かばせて。
だからそう、只の思いつきだったんだ。
でもそれは、思った程簡単ではなかったんだ。
『駄目だ…』
那子に触ってない。
禁欲初めて何日だっけ。
それさえ分からない。
今日だって目の前に那子がいて。
手を伸ばせば簡単にこの手に出来るのに、ぐっと我慢する。
『あー…きっついなぁ…』
こんなに追い詰められるなんて予想外だ。
触れたくて触れたくて触れたくて触れたくて
堪らない。
自分で言い出した禁欲。
それが俺を苦しめる。
『那子…』
呼んでみて、届けばいいんだけど。