高熱にベッド<短&番外>
いつも那子は無意識に俺を翻弄するとんでもない子なんだけど。
今日の那子は無意識にも、翻弄するにも、程がある。
『好き……』
恥じらいなく抱きついてきたりするのは、お酒の力で心が解放されているから。
それなのに、
『ちゅうしてくらさい…』
俺をこんなにも乱すのはあんまりだ。
「さっきしたでしょ」
言葉の冷静さが、かえって自分の余裕のなさを浮き彫りにする。
『むぅ〜…いいれすー…
自分れしますもんれぇ…っ』
『那子…っ!?』
情けなくも床に押し倒された俺は、あっけなく那子に唇を奪われる。
俺に馬乗りになる那子
荒い息
視覚的にも聴覚的にも攻められれば、いつもの俺からは想像できない程、那子の思うままになってしまう。
お酒のせいでとうに理性など消え去った那子。
真っ赤な顔はお酒のせいか行為のせいか。
何れにせよ、止む気配のないその行為は、着実に俺の理性を奪っていった。