高熱にベッド<短&番外>
カーテンから太陽の光が差し込んで、朝を告げる。
『んん…。っ!頭いた…』
「おはよ」
横で目覚めた那子は、途端に頭を押さえる。
二日酔いかな。
『え…、は?……待って、記憶が…』
随分混乱してる那子は、状況が把握出来ずに布団を握ったり持ち上げたり、意味の無い行動を起こす。
そんな姿さえ、愛らしい。
「これ見たら大体分かるかな」
『へ?』
俺は枕元にあった携帯ん手探りで掴んで、操作する。
そして、ある動画を再生し、那子の目の前に差し出してやる。
食い入るように携帯の画面を見る那子の顔が、どんどん真っ赤になっていく。
『わわわ私何して…!』
俺が見せたのは、竜達が来る前にこっそり撮った那子の醜態。
上半身は下着で、手錠されているのにも関わらず、俺に ちゅう をせがんでいる。
「大変だったんだよ?那子はもうお酒禁止ね」
『なっ…!元はと言えば永樹さんが無理矢理!』
ちぇっ、そこんとこの記憶はしっかりあるんだから。
「うん、反省した。ごめん」
『…う…べ、別にそんなに怒ってないですけど…』
素直に謝れば、意外とお咎めなしだった。