高熱にベッド<短&番外>


「でもさ、あんな那子もいいなって思うんだ」

『何言って…!』

「だってさ、あれも那子の本性だって分かったんだ」


根本が無いと先ずあんな行動はしない。


「那子もさ、俺とイチャイチャしたいんでしょ?」


俺の頭は都合の良いように出来てるから、勝手に描き直してやるんだ。


真っ赤になる顔を隠そうとする那子。
そんな可愛い仕草を俺に見せて、ここが今、何処なのか分かってるのかな。





ベッドの上、だよ?




『な、なんで近寄ってくるんですか…!』

「近寄ったら、嫌?」


体を俺と反対の方に向けて、端に逃げる那子。

「落ちちゃうからこっち来なさい」

『…わっ!』

肩を押してこっちに向かせ、同時に腕を掴んで引き寄せる。

すると、布団の中で那子を抱き締める体制になる。


「苦しいです…っ」

体格差の大きい俺と那子。

那子の顔は俺の胸の辺りにあるというのに、絡まる足が那子だけ下に飛び出す、なんて事は無くて。

小さな体が愛しい。

布団にほぼ全身がうまってる那子は、酸素の薄い中が苦しいのか、顔を出そうと上に上がってこようとする。

勿論俺の顔がそこにはあるわけで。


「そんなに顔の近くに来たいの?」

『違いますよ…!』

「違くないでしょ?ね、そのまま上に上がってきて、ちゅうしてよ」





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