高熱にベッド<短&番外>
私をひやかしていた永樹さんだけど、結局私の予想通りに事は進んでしまった。
『ねぇ那子、なんでこここげてんの?』
微笑しながらお皿に盛られた料理を指差す永樹さん。
「永樹さんのせいでしょ…!!」
『うん、だからなんで、って』
「それ…は……」
料理が一部こげてしまった理由はまさに、
「永樹さんが…」
『俺が?』
「作ってる途中にあんな事するから……」
『あんな事って?』
必死に答えてるというのに、さらに質問を重ねる永樹さん。
私を攻めている永樹さんはとても楽しそうだ。
『ね、ね、あんな事、言ってみてよ。なんなら実践してくれる?』
「し、しませんよ…!だから…あんな事っていうのは…………その……後ろからギュッてして…ちゅうしたから…」
最後の方は下を向いてゴニョゴニョと殆ど消え入りそうな声になってしまう。
『あぁ、そうだったね』
少し顔をあげると、満足感に溢れた永樹さんの表情があって。
「分かってたくせに……っ」
『那子に言って欲しかったんだ』