高熱にベッド<短&番外>
永樹さんの食欲は凄まじく、少し作りすぎたかなと思った料理も、今では綺麗に完食されていた。
全くあの無駄の無い体の何処にその分が蓄積されているのか…。
羨ましい過ぎて仕方ない。
『俺食器拭く係〜』
「ありがとうございます」
私が洗い、永樹さんがタオルで拭いてくれる。
隣に立って率先して手伝ってくれるのは凄く嬉しい。
良い夫さんになりそう………
って違うでしょ…!!
危うくお皿をツルッと落としそうになる。
『どったの?』
「いや…!何も無いです…!」
『声裏返ってんよ?』
クスクス笑いながら食器を片していく。
「あっ。あの永樹さん」
『ん?』
永樹さんに言わなきゃいけない事があったのを忘れてた。
「明後日中学の同窓会なんですよ…それでですね、…男の子いっぱいいるんですけど、大丈夫ですからね?」
なんかわざわざ言うのもかえってどうかと思ったんだけど、言わないよりは良いかと思ったんだ。
『…んー、まぁしょうがないよね。あ、でもあんま近づいたりしないでね?』
永樹さんは少しだけ心配そうな顔をしたけど、直ぐに微笑んで、頭を撫でてくれた。
「了解ですっ」
なんだか愛されてる気がして少し嬉しくなった。