高熱にベッド<短&番外>
生易しいか、過激か……?
そんなのって絶対……
「生易しいの!」
食い気味でそう言うと、永樹さんは笑みをこぼした。
『了解』
すんなり生易しい方向で決まったけど。
自分で選んでおいてなんだが、生易しかったらお仕置きにならないんじゃ……?
「っ…」
軽く触れるだけのキスを不意にされて、痺れるような感覚を覚える。
たったこれだけの事で、ドキドキは最高潮。
『生易しいでしょ…?』
「耳舐め…!!」
口元で言葉を囁いてから、舌を這わす永樹さん。
次は座骨をなぞるように指がふっと通り過ぎて。
「なんか……嫌…」
触れ方が、全てにおいて優しくて。
激動を感じるドキドキじゃなくて、じわじわくるドキドキ。
焦れったさが、余計に行為を際立たせて。
いつもは夢中になりすぎて理性をなくしかけるけど、なんだか今は冷静さがある上だから、変にドキドキする。
優しさに隠された、いたぶり…
とでも言うのだろうか。
「やだ…ってばぁ…」
『お仕置き、楽しいね』