ヒトノモノ
あたしは、生まれて初めて《人の男》と付き合うことになった。



しかも・・・既婚者。



これは、道理を外れたことだってわかってる。



犯罪に近いことだってわかってる。



でも、自分の気持ちしか考えられなくて・・・



木村さんの気持ちが嬉しくて・・・



あたしは不倫を選んだ。









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ピンポーーン・・・



あたしはリビングからインターフォンに走る。




インターフォンのカメラには真っ黒な映像。




フフフっ



また、啓介の悪戯。




「今開けるね!!」




鍵を開けると、眉間にシワをよせる啓介がいた。




「コラ!!なんで誰か確認しないで鍵開けるんだ??」




「だって・・この時間は啓介だってわかるし・・・」




「俺じゃなかったらどうするんだよ・・ったく。」




「大丈夫。あたしには、啓介かそうじゃないか位わかるから♪」




「・・・これからは気をつけろよ?」




そう言って啓介はあたしに触れるだけのキスをした。







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