ヒトノモノ


あたしって、こんなに積極的だったんだ・・・





今まで経験したことが無いくらい、自分から啓介を欲した。





「・・優・・・子・・・んっ・・」





啓介はあたしの目の前で快感に顔を歪めている。





「なぁに?」





あたしはあえて上目使いで啓介を見る。





「・・・愛してる・・・」





「・・あたしも・・・愛してる・・・」





そう言うと、啓介はあたしの後頭部をグッと押さえる。





ほら・・・啓介はあたしに溺れてる。










もう、離れられないの。





啓介を感じて、啓介と繋がって、啓介を全て受け止める。





それができるのはあたしだけ・・・






啓介の身体も心も全部・・・あたしだけのモノなの・・・


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