君と虹と伝えられなかった想い
"陸翔の一周忌が過ぎたっていうのに…"
"七瀬に陸翔の姿が見えるって…"
翔は 七瀬と向かい合い肩に手をおいた
「…七瀬 もしかして見えちゃう子?」
うなずく七瀬
フーッと息を吐き出し翔は 七瀬の肩から手を下ろした
「大変だったでしょ。辛い思いも多かったよね」
「そうかもしれません。でも 今は陸翔さんの姿が見れるだけでもこのチカラが あって良かったと思います」
「七瀬正気か?陸翔は もうこの世に存在してないんだぞ?今は見えてもいつかは必ずさよならしなきゃいけない時期がくるんだぞ?七瀬ね心の中で陸翔は 生き続ける…それじゃダメなのか?」
「…陸翔さんの姿や気配を感じれるだけでもいいんです!!心の中でずっと生き続けてくれなくていい!!!!ずっとこのままがいい!!!」
ぺちっ
翔の手の平が 七瀬の頬にあたる