『庶民♀♂御曹司』
「そういえば・・・
カッコイイ人は?」
東雲親父に上目遣いで言う。
「あぁ・・・そういえば
来なかったな・・・
忙しいんだろう」
外の空気を吸ったからだろう
東雲親父も酔いがさめていた。
「迷惑かけたな」
「いいえ。
とっても楽しかったです。
またいらしてください」
私がそう言って
親父がタクシーに乗ろうとしたら・・・
「おぉ!
なんだ、前のキャバクラに入ったのか?」
「違いますよ。
・・・無理やり、連れ込まれたんです」
店の前にはライバル店がある。
そこから出てきたのは
私が一番知ってる人だった。