『庶民♀♂御曹司』
タクシーが進んだ方向とは、別の方向に向って歩く。
どっかの公衆トイレか、コンビニのトイレとかで着替えないと・・・
この格好は目立つし
さっきからすっごく見られてる。
「帰るんですか?
お店に戻らずに」
後ろから聞えたのは
もちろん私に対してで・・・
お店の評判とかのためにも
無視なんか出来なくて・・・
「えぇ。
今日はなんだか体調が悪くて・・・」
「ふぅーん。」
私は足を速めた。
なんだかとっても怖くて
「ねぇ。
具合悪いなら・・・家に帰るのも苦でしょ?
どう?俺の2つめの家、すぐそこなんだ。
来ない?来てくれたら・・・
ご指名バンバンいれるけど?」