隣の狼にご注意を♥



あれだけカッコいいし、モテるのに、
こんな平凡なあたしを誰が好きになる?








よっぽどの変わり者じゃないと、
そんなの無理に決まってる。










あ――、なんか悲しくなってきたな。




あたしって、どんだけ自分に
自信持ってないのよ。














「…あこちゃん、あたしちょっと
 屋上行って頭冷やしてくる。
 先生に言っといてくれる?」









そうあこちゃんに言って、
ふらっと教室の外へ向かう。





「え? どうしたのよ急に」






後ろからあこちゃんの心配そうな声
が小さく聞こえたような気がしたけど、
気にせず屋上へ向かう。











カンカンカン――……。





静かな廊下に音が響く。









ギイィィ――っといかにも
古そうな音をたて、ゆっくりと開く。


































< 102 / 124 >

この作品をシェア

pagetop