隣の狼にご注意を♥
そこにいたのは、さっきまで
教室にいたはずの慧吾だった。
ってことは、この飴って慧吾の?
苺ミルクって……。
なんでこんな可愛い飴持ってんの?
「それ、女子にもらったんだよ。
いらね―って言ったのに、
勝手にポケットに入れられた」
そう言って、また寝転ぶ慧吾。
コイツは超能力者かっ!
なんであたしの言いたいことわかるの!?
「そうなんだ…。
あたしがもらっていいの?
その子は慧吾にあげたんでしょ?」
「俺、苺好きじゃねぇし」
そりゃそうだよね。
あの顔で苺ミルク好きって言われても、
反応に困っちゃうし。
そう考えたらなんか面白くて、
慧吾にバレないように「ふふっ」
っと笑った。
「…何笑ってんだよ」
「あれ? ばれてた?
ごめんごめん。想像したら面白くて」
「は? 意味わかんねぇ。
…それに俺がお前にあげた
かったんだし」
「――……へっ?
ごめっ、なんか言った?
風で聞こえなかった」