隣の狼にご注意を♥



慧吾って普段はSなのに、
こういうときだけ変に優しいよね。







っていうか、やっぱりあの夢の中の
声は慧吾だったのか……。










あたしが起きるまで呼びかけて
くれればよかったのに――……。











それにしても、この制服
とっても暖かい…。








それに、これは多分
慧吾の香り―――。










夢の中と同じ……。









って! 何考えてるのよ、あたしはっ!
これじゃただの変態じゃない!!









「…しい、どうしたの?」





「へ? な、何が?」






「何がって…。
 顔真っ赤よ? ゆでダコみたいに」






「えっ!? そ、そうかなぁ!?」









あこちゃんの言葉に恥ずかしくなって、
慌てて手をつけて顔を冷やす。








何なのこの感じ…。
今までこんなことなかったのに。










初めてだよ――…。




これじゃまるで、
慧吾に恋してるみ…た―――。









ちょ、ちょっと待った!!
そんなことあるわけないじゃないっ!!!




























< 109 / 124 >

この作品をシェア

pagetop