隣の狼にご注意を♥
…心配して来てくれたのか。
あこちゃんとはすれ違いに
なっちゃったのかなぁ?
「あこちゃんに会わなかった?
今、慧吾たちに電話しに行ったの」
「あこ?
いや、会ってねぇけど…」
「じゃあ、すれ違いに
なっちゃったみたいだね。
…それにしても遅いなぁ、
あこちゃん。
どうしたんだろう…」
10分前くらいに出てって、
トイレそんなに遠くないのに。
どこ行ったんだろ、あこちゃん。
「ごめ―――んっ!!
遅くなっちゃった!!
…あれ?
なんで慧吾がいるの?」
「あこちゃんっ! おそかったね」
両ひざに手をついて、肩で
息をしながら上目づかいのあこちゃん。
これは、久々の鼻血もんだな。
そんなに疲れて、
どっから走ってきたんだか。
「しい、まだ食べてなかったの。
ごめんね、用事思い出して……」
「告白だろ?」
「げっ…!!
なんで知ってんの!?」