隣の狼にご注意を♥
たまに感じる壁だって、
今だけだよね、きっと。
「ってか、そういう慧吾だって、
昨日コクられてたじゃない。
あの子結構人気ある子でしょ?
読者モデルの経験あるとか
ないとかって子!」
「…え?
そ、そうなの!?」
あこちゃんだけじゃなく、
慧吾まで…。
まぁ、冷静に考えれば
納得はいくんだけどね。
…もしかして慧吾、
その子の告白OKしたんじゃ…!
「OKなんてしてねーよ」
ぺチン!
「いだっ!!」
そう言いながら、慧吾は
あたしのおでこにデコピンを
くらわせた。
それが思った以上に痛くて、
思わず声が出た。
あたしは少し赤くなったであろう、
おでこをさすりながら、「何すんのよ!」
とキッと目で訴える。
「気になってたんだろ?
俺が返事どうしたのか…」
「そ、それは…」
「安心しろ。
OKなんかしねぇよ、
誰にコクられてもな」
「え…?」