隣の狼にご注意を♥
「…で?
慧吾をどうやってホレさせるの?」
わくわくした目で身を乗り出して
あたしを見つめるあこちゃん。
ん~~……。
そこが重要なんだよねぇ。
どうするか…。
いちよう考えたんだけど…、
全っっ然思いつかないっ!!
だって川崎くんって
女嫌いでただの変態ってことしか
分かってないし…、
どう罠をかけるか……。
「もしかして…、
何もあて無しに
あんなこと言っちゃったの?」
――ギクッ
「いや……、少しは…」
「考えてなかったのね」
だんだん声が小さくなっていく
あたしに、鋭いツッコミを一言。
「うぅ…」
…だって!!
あんな言葉があたしの口から
出るなんて…、思ってもみなかったし。