隣の狼にご注意を♥
「今日のところは
もう帰っていいわよ。
ああ、それと、このプリント……」
「プリント…?」
やっと正座から解放されたのに、
こんどはなんだ?
このプリントなら、
古文の時間にもらったけど。
…確か宿題だったはず。
はっ!
まさか、罰としてこれもやって
こいってこと!?
でも、同じプリントやっても
意味ない気が……。
「これ、川崎くんにわたしてほしいの」
「げっ!?
なんであたしがっ!!」
「あなた席も隣だし、
寮の部屋も隣らしいじゃない」
「だからってなんであたしがっ!
他の男子に頼めば良いじゃないですか!
アイツ、仲良いヤツいっぱいいますよ!?」
露骨に嫌な顔をして、
プリントを押し返す。
すると先生の顔が
さっきの鬼の顔に逆戻り。