隣の狼にご注意を♥
まぁいいか。
自分から名乗らなくてもよかったし。
「…あの、プリント
渡して欲しいって頼まれて」
そう言うと、インターホンが
切れて玄関に近づく足音が聞こえた。
予想通り、玄関の大きなドアが
ゆっくり開いて、私服の川崎くんが
顔を出した。
「……っ///」
その私服姿があまりにも
カッコよくて、思わず見とれてしまった。
これ、他の女の子が見たら
鼻血ふき出すな。絶対。
「…で?
プリントってどれ?」
「あっ、これ。
古文のプリント、明日までだって」
「げっ、古文かよ。
めんどくせ―な…」
チッと舌打ちをして、しぶしぶ
プリントを受け取る川崎くん。
「用はそれだけか?」
「え? そうだけど?」