隣の狼にご注意を♥
「何つっ立ってんだよ。座れば?」
「え?
あっ、うん…」
川崎くんの意外な言葉に驚きつつ、
フローリングの床に
ちょこんと座る。
なんか変な感じ。
女嫌いの川崎くんの部屋に、
川崎くんとそのお友達、
そしてあたしが一緒にいる…。
すっごい違和感があるのはあたしだけ?
…すると、キッチンの方から
はしゃいでいた男の子が、
ジュースを運んできてくれた。
「黒川さんどれがいい?」
「え―っと…。
じゃあ、これで」
あたしが手にしたのは、
多分カルピスソーダ。
お酒が入ってなければ。
カルピスソーダだと信じて、
恐る恐る冷たいコップを口につける。
よかった~…。
カルピスソーダだ。
そうだよね。
川崎くんたちそんなに悪い人
じゃないよね。
少しでも疑った自分を
恥ずかしく思えた。