隣の狼にご注意を♥
「と、ところでさぁ。
なんでしいは慧吾のことだけ
名字呼びなわけ?」
さっきまでいじられてたハルが、
話題をそらすように、あたしにふる。
「え…。なんでって言われても…。
最初からそうだったし、
今さら名前で呼ぶのも
なんか気が引けて…」
それに、川崎くん女嫌いだし。
名前で呼ぶの絶対嫌がると
思うし…。
「じゃあさっ!
今度、慧吾って呼んでみてよ!」
「え!? 無理無理っ!
そんな勇気ないよ」
突然のハルの提案に、
手を振りながら拒否する。
あたしが川崎くんを名前呼び…!?
その後の川崎くんの反応を
考えただけで、ゾッとする。
「頼むって!
慧吾の反応、超気になるっ!」