プラネタリウム
「……そうだよ。星南高校だよ。それが?」
開き直って、むしろ挑発的な態度になる。語尾が荒くなったが、そんなこと気にしてられなかった。
星南高校は言わずと知れた不良高だ。その手の奴らが沢山いる。怖がられて無理もない。
それでも、真央には、人をそんなことで見てほしくはなかった。
無性にそう思った。
「ごめんなさい」
震える声で頭を下げた。
涙が、落ちる。
とうとう、真央が泣き出してしまった。
かける言葉も見つからない。
「真央!」
いきなり後ろから声がすると、さつきが走ってきて真央の傍に寄る。
キッと、きつい目で睨まれた。
「泣かせるなんて、あんたってやっぱ最低」
ひどい言われようだが、渉には返す言葉も気力もなかった。
「帰って」
一言言われ、その場を去った。
木の陰から、秀二がおろおろしているのが見えた。