プラネタリウム
「いい?あんたのお兄さんはあんたに酷いことしたんだよ。それにあんた、星南高の奴らに襲われそうになったでしょ?あれ、お兄さんの指示だって聞いたよ。星南高の奴らは最低だよっ」
「違うっ。そんな高校とかだけで人を判断しちゃだめだよ!」
「でもあんたあの時怖くて泣いたじゃない」
「それはっ…」
売り言葉に買い言葉だ。
さつきとの喧嘩はいつもそうだ。
さつきは唯一言い合える親友だから、いつもは大人しい真央も今回だけは譲れない。
だけれど真央は痛いところを突かれて言葉に詰まってしまった。
暫くの沈黙の後。
「神楽坂さん居ます?」
おしとやかな声が聞こえたかと思うと、後ろに一人の生徒が立っていた。
「神楽坂さんにお客様ですよ」
「え?」
真央はさつきと顔を合わせた。