―好き過ぎて―
「……ん。んぅー…?」
朝、起きて伸びをしようとして、違和感。
「た、まき、くん?」
隣を見ると、珠葵がベッタリ張り付いて寝ていた。
とりあえず、服を着て帰る準備しようと思い、ベッドから出る。
しかし、
「どこ行くの?」
手首をグイッと掴まれ、再びベッドの中へ。
「起きてたの?なら、起こしてくれても良かったのに」
「可愛かったから、もう少し見たかった。
それより、今日は泊まってよ」
「え…?でも、明日学校あるし、珠葵くんに迷惑だよ」
眉を下げ、申し訳なさそうにする雅を、珠葵はギュッと抱きしめた。