闇夜ー女嫌い、男嫌い
「ただいま…」
……………。
誰もいないから返事は返ってこないのだけども。
だが、いつまでたっても慣れない。
無意識に『ただいま』と言っている。
そんな事よりも早く風呂に入らないと。
----いつのまにか真っ赤なあたしの腕。
無意識に男に触られたところをこすっていたのだろう。
真っ赤になった自分の腕。
それと同時におかしくて笑っていた。
「ハハッ」
自分の乾いた笑いだけが風呂場に響く。
何分そうしていただろう。
風呂から出た時には、入る前は少し暑かったのが今は寒い。
あぁ、なぜか眠たい。
ウトウトしていた時だった。
携帯が鳴った。
たぶん、つか『アイツ』だろう。