BLACK MAN
討論会議室では、学者をはじめとする上役がホワイトボードの前に立っていた。
「では、昨年結成したばかりの《未知生物ブラッド》を研究する者は前に出て報告書を提出して下さい。」
学者について立っている上役の立木はいった。
「はい、ですが昨年の襲撃により資料もだいぶとやられていて、きちんとした報告書ではありません。」
「でしたら、《未知生物ブラッド》を研究する者たちは直ちに報告書を書いてください。一昨年の資料なら、第一倉庫に保管していますから。」
「……わかりました。」
討論会議室は慌ただしかった。
「私も行こう。」
学者は生物研究者と共に『第一倉庫』に向かった。