僕らの妹
優樹Side


「大嫌い……か。」

《私の気持ちなんか
なんにも
知らないくせに!!》

柚夏が
怒鳴るような
姿を見るのは
初めてだったかも
しれない。


父さんと母さんが
死んだ頃から
柚夏は
いつのまにか
しっかりしていた。

逆に家事は
ほとんど、
柚夏に
やってもらっていた。


成績もいつもトップ。
笑いがたえなくて
明るい子だと
周りからも
慕われていて
俺にとっても
自慢の妹だった。

でも…
俺は
柚夏のことを
どこまで
知ってあげて
いたのだろう。
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