僕らの妹

_パタン

「柚夏。」
トイレから
出ると
待ってましたかのように
優樹にぃが いた。

『何?』

「何じゃねえだろ。
いつから?」

いつもより
低めの声で
真剣な顔をしている
優樹にぃ。

『何が?』

「いつから、
体調 崩してるんだ?」

『……
薬、
飲みはじめた
ぐらいから。』

「熱は?」

『……。』

《38.0゜》なんて
言えない。
ずっと
続いてた熱。
フラフラして、
歩くのも怠かった。
でも
部活があったから。
学校に
行きたかったから
無理してきた。

今日だって、
学校。
卒業出来ないかも
しれないんだったら
一回でも
多く
通いたい。


< 143 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop