僕らの妹

「優樹。」

しばらくしてから
遼に呼ばれ、
診察室へ行くと
簡易ベッドの上で
点滴に繋がれたまま
寝ている柚夏が
いた。

「検査結果。」

そう言いながら
遼に渡された
紙を見る。

「やっぱり…」

推測してた通り、
赤血球の減少が
診られる。

「熱も 副作用から
だろうな。
39.8゜あった。
で、ついでに
言うと、
脱水症状も
起こしかけてた。」

遼に
柚夏の様態を聞き、
なんにも、
気づいてやれなかった、
ふがいなさに
苛立った。
< 147 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop