CHERRy
「……」
そう言われればたしかに…
10年、と言う月日が経っていても、6歳って言う幼さでも。
いつまでも変わらぬ気持ちをどこかで持っていたのかも知れない。
"ヒロちゃん"だと気付いた瞬間に高鳴った胸の高まりは、
「もう充分恋じゃん!」
七菜によって見い出された、
「…恋?」
「そうっ!恋!LOVE!」
「…そう、なのかな…」
「多分ね。
好きになることに、時間も相手も月日も、何も関係ないんだから!」
「…七菜、」
「例え6歳の恋心でも、一度は好きだと思った相手でしょ?
忘れることなんて出来ないから、さ?」
「七菜?」
誰を想ってなのかは分からないけどすごく悲しそうな目をしていた。