CHERRy

「…いい高校だったなーっ」


ザッと一通り見終わって高校から出ようとして校門に向かう。


ここまで知り合いという知り合いには会わずにこれた。けど、最後まで何が起こるかなんて、やっぱ分かんないよね…


「あーっ♪加奈っ!
この間はありがとうっ!加奈のおかげで前より仲良くなれたー…って、加奈、このカッコいい人誰よっ♪」


出る寸前にこの前相談にのった隣のクラスの友達に出会ってしまった…


あ、仲直りしたんだ!良かったーっ…じゃなくてっ!


「あ、三嶋 大翔です。」


「三嶋、さん?
ひょっとして加奈の…彼氏?」


「ち、違うよっ!お兄ちゃんの同級生で、前に隣に住んでたのっ」


「へーっ、そうなんだっ

あ、加奈、またお願いしてもいい?」


「もちろん…」


「んじゃまたねーっ♪」


「うんっ…」


はぁ…
今、一生分の気力を使ったような感じ…


「今のは?」
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