CHERRy
fifth.flower
さっき、帰りに行こうと言ったアイスクリーム屋さんも横目に通りすぎて行く。
こんなはずじゃなかったのに。
ヒロちゃんと思い出、作りたかったのに。
ヒロちゃんはあと1日しか近くにいないんだもん…
アイスクリーム屋さんに寄ることもなく、家に着いた。
「あ!大翔!お前ー…」
玄関に入ってすぐお兄ちゃんの叫び。
だけど、私たち二人の空気の悪さに気付き、バツの悪そうな顔をする。
お兄ちゃんは何も悪くないのに。
ヒロちゃんが何に怒ってるのかも分からなくて、一緒にいる時間が無くなっていく。
「部屋にいるね…」