CHERRy
「ふぅー…」
お兄ちゃんの部屋の前。
今話さないとヒロちゃんとは話せない気がする。
ちゃんと自分の気持ちを伝えるんだ…
コンコン…
「…無反応?」
コンコン…
何回叩いても無反応。
もしや、と思ってリビングに向かう。
でも、姿はない。
「お母さん、ヒロちゃんとお兄ちゃんは?」
「さっき二人で飲みに出たわよー?」
「え゙…」
「今日は飲み明かすんだって…♪」
何ともバッドタイミング。
気持ちに気付いて、言おうと思ったのに。
真夜中になっても二人は帰って来なかった…。