CHERRy
そんな事を思いながら、下駄箱へ向かう。
「夕焼けだ…」
辺りはオレンジ色の夕焼けに染まり出した頃。
学校を出て、夕焼けにあたりながら帰路を行く。
この横に彼氏でもいればなーなんてっ
妄想は膨らみつつもいつもと変わらない道。
に、見える人。
夕焼けに染められた髪は、赤く染められているように見え、長身であろう体を写し出す影もまた、魅力的であった。
……誰?こんな人、ここらへんにいたっけ…
"怪しい人にはついていかない!"
この言葉が頭をよぎり、サッとその場を通り過ぎようとした、その時。
「すいません。」