CHERRy


とは、言いつつもしてしまったキス。

「…加奈―…」

唇から首元に降りてきたヒロちゃんのキス。

「ヒロちゃん…っ!」


チクッとする痛み。


「今日はこれで我慢する♪」

「…ヒロちゃんっ//」

「加奈は俺の、だからな?」


「隠しても見えるじゃんっ!」

ヒロちゃんの部屋の鏡で確認。
そこにはハッキリと赤い印。

「いいじゃん?

誰にも見せないだろ?」

「そういう問題じゃなーいっ!」


けれど。
赤く色づいた首元を見ると幸せな気分になる。

私がヒロちゃんのだ、ということ。

赤く小さなその赤い印は、小さな花びらみたいだった。
赤く染まる花びら。

太陽に照らされて、日の光を浴びた花は、より一層綺麗に咲き誇る。


「こっち、おいで?」

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