恋ウタ ~恋する歌子~
「家は近いんか?」
グサァッ
するどい所をつかれた
あたしは
しばらく返答に迷う。
そして、近いよ。と
言おうとした瞬間
無理やり傘を
持たされていた。
「…え!?」
「お前、どうせ帰りかた分からないんやろ。」
すっとんきょうな声を
あげたあたしを
うるさそうに見下ろすも そんなの気にもしない。
「よっ…よく分かったね…。。」
今更ウソついても
きっとバレると思った
あたしは小さく呟いた。
「……。」
フッ
―っっ!
そんなあたしを見て、
ほんの少しだけ口元を
上げた翔生に
あたしのラブ度は
急上昇で…。