恋ウタ ~恋する歌子~
……のハズが、
「…意味わかんない。」と一言つっこまれ、
あたしは目を見開いた。
「ど、どうして!?」
「…いや…あのねー…」
あんずはあたしを見ると呆れた顔をした。
「べつに歌子はいいの!でも告られて…
しかも
フッた相手と毎日、
朝、夕方に一緒にいられたら疲れるんじゃない?小宮山も。」
もっともなあんずの
言葉になにも言えない。
…よくよく考えれば
そうだよね…。
あたしがどうとか
そういう前に、翔生が
どうかだよね…
ズーーーンッ
と、うなだれるあたしに少し笑うと
あんずはポンッと
あたしの肩をたたいた。
「そのために、助っ人がいるから。」
…?…助っ人?
ゆっくりと顔を上げて、 あんずを見る。
あんずはニコニコと
笑ってあたしを
見つめて口を開いた。