年下彼は手強いのです,

「……絢音?」


ふわふわのシフォンワンピースに可愛らしいパンプス。いかにも女の子って感じの、その子。


「なんで…お前…」

「やだ、嘘みたい。学校でサプライズしようとしてたのに」

「っ」

「メールの通りだ~髪切ったね、似合う。戻ってきましたよ!無事に」


――誰?この仲良さげにニコニコしながら話してる女の子、誰?


「というか、輝。浮気してんじゃんかよー。あたし向こうで誰一人として男作らなかったのにさ」


浮気?え……?


頭の中に考えたくない単語が浮かんだ。嫌だ、どうしよう。考えたくないよ……


この人、輝くんの彼女?
恋人?


不安がかりたてられる。チラリと輝くんを見たら信じられないといった顔をしながらも嬉しそうだった。


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