年下彼は手強いのです,

すると彼はにっこりと満足そうに微笑んでからの、「サンキュ」。


「こないだは、なんかごめんな」

「えっ」


しばらくはなにもしねえな、のことだろうか。いやいや!と首を振る。


「真尋」

「なに?」


ドリンクを飲み終えた彼は去り際に言ってのけた。


「今日は…真尋のためにも俺、本気だから」

「は」



その時、胸のあたりが……


――キュウッ


「――…え?」


よくわからない言葉の意味。しかし心拍数が急激に上がった。何、コレ。


わたしは振り払うようにまたフィールドに集中した。今の……なんなのよ。


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