年下彼は手強いのです,

やっぱり優しい…。前のあたしならドキドキしてたんだろうけど、次に進んでいかなきゃいけないから。セーブする。


「…登駕か?」

「えっ!?」


口からこぼれ出た言葉に、驚きを隠さずにはいられなかった。


「図星?」

「うん…」

「見てればわかるよ」

「色々あって、わたし登駕にひどいことしちゃったんだと思うの」

「で?」

「…ぐちゃぐちゃになって」


うん、と優しく頭を撫でてくれた。


「わたし、謝らなきゃいけなくて…でも、こわ…い…」


「登駕が真尋ちゃんを嫌うはずがないよ」

< 169 / 209 >

この作品をシェア

pagetop