年下彼は手強いのです,
ごくりと唾を飲んだ。
「登駕を捜してたんだよ」
最後の階段は5段。一歩、上がったところで「来るな」と激しく止められた。
「なんで…」
「いいから、来るな」
関われないと言われても、拒絶されても行くつもりだった。こんなに頭がいっぱいになるのも、胸がずきずき痛むのも、正直になれば分かってた。
登駕じゃなかったら、こうはならなかった。
「外、出ないの?」
「出れねえんだよ。上がってくんなって」
「ごめんなさい。電話もメールも、今さらムシが良いだろうけど」
「ちげえよ…」