年下彼は手強いのです,

学校近くにまで来ても、声もなにもしなかった。犬の散歩をしている人に挨拶をしたくらいで。


久しぶりに花に水をやってからいこうと校門からグランドに足を向けた。やっぱり誰もいない。


(まぁ…そうだよね)


荷物を傍に置いて、じょうろを手に取った。今植えてるビオラといちご。せめてビオラは卒業までに花が咲くといいな。


「綺麗に咲いてねー」


久しぶりに、此処にきた。しばらくぼんやり花を見つめていたら遠くから誰かが走ってくる音。姿。



一瞬でわかった。

登駕とサッカーボールだ。


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