年下彼は手強いのです,

「隣にいるのキャプテンだよな…?もしかして」


佐々木が野次馬本能を働かせて今にも走っていきそうだったのを抑える。


「バカかお前は。行くなよ」

「またまた。登駕も気になんだろ?」


気にならないと言ったら嘘になるけど、お前みたいな野次馬本能じゃねえんだよ!


「走ってすり抜ける感じでいいから」


なっ?と腕を引く佐々木。オイ、濡れるだろ右手が!しかしコイツ、言い出すと聞かないことを俺はよく知ってる。


「…挨拶したら抜けて走るぞ」

「さすが伊沢!」


俺はなにをしてんだろ。

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