年下彼は手強いのです,
第4章 募るほど、想いに反する
*口先アイロニー
本当のことは胸にはあるんだ。ただ、苦しくて言えなくて。
所謂、反語ってやつ。
「真尋ちゃん!」
ニコッと笑いかけてくれた輝くんにあたしも応じる。
最近、こういうのが多い気がする。サッカー部と関わってから距離感が縮まったというか。
「今からお昼?」
お弁当を持って屋上に行くところだ。彼は購買のパンを持っている。成長期の男の子って目覚ましく食べるよね。
「うん」