年下彼は手強いのです,


「へ~…」


わたしの大好きな笑顔で笑うと輝くんはそういえば、と話題を持ちかけてきた。


「?」


クエスチョン・マークをあからさまに浮かべているとヒラリと渡された映画のチケット…?


「真尋ちゃん、ファンタジー好きだったよね」


「えっ!」


突然のことに思考回路が回らなくなった。ファンタジーはもちろん好きだ。輝くんとチラッと会話したこともある。


「うん」

「なら良かった。これ良かったらあげる」


ひらりと渡されたそのチケットはわたしが観たいと思っていた映画で胸が踊る。


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