年下彼は手強いのです,
返事は、上っ面で。
本音は、言えない。
「……今日はここまでだな!」
『お疲れ様っした!』
妙に足が重い。輝先輩と真尋がこれから…とか思ったらなおさら。
すぐに部室に入ろうとしている先輩を
「キャ、プテン」
なにか言いたくて、でも言えなくて。用もないのに呼び止めた。
…なにしてんだ俺!とひとり焦っていたら隣からさりげなく助け船が出た。
「なーにどもってんだよ。キャプテン!オレとコイツ、今日自主練していくんで!」
「え」
それはもちろん、逞磨で。俺は逞磨に目を向けた。バカ、と口パクされる。