キスシリーズ~熱いキス~ 短編


涼我くんは私から手を放すと、言った。


「あぁ…。おかしくなったかもな…。いつもの俺なら絶対こんなこと言いたくねーよ。けど…」


そこまで言って涼我くんは言うのをやめた。


「えっ?けど?なんなの?」


「な…泣きそうな顔してるお前見たくない…」


涼我くんは、顔を見られないように私からそむけるけど、耳が真っ赤だから意味がない。


顔赤いんだろうな…。


私の胸はドキドキしてうるさいし…。


だけど…。


「涼我くん…」


好きなんだ…。


「なんだよ?」


本当に照れ屋なんだから…。


「好き…」


「なんで好きって言った後に泣くんだよ!」


涼我くんはビックリした顔で私を見る。


えっ?


目元に触れると濡れてて、本当に泣いてた。



< 7 / 12 >

この作品をシェア

pagetop